銘柄の仕様の見方

銘柄の仕様の見方:エマルジョン系粘着剤 [ エマルジョン系 ] [ 溶剤系 ]

当社タック製品の「銘柄名」は、個々の製品の素材が一目でわかる記号で構成されています。「/(スラッシュ)」で区切られた順に左から、表面基材/粘着剤/剥離シートの種類や特性、色などを表しています。

王子タックで主に使用している粘着剤についてご説明いたします。
▼エマルジョン系粘着剤(主に紙タックに使用)
アクリル系エマルジョン型粘着剤
▼粘着剤の基本特性
【永久接着タイプ】
一度貼ると剥がせないタイプです。無理に剥がそうとすると、被着体の表面が破壊されたり、ラベル自体が層間剥離を起こして被着体に粘着剤や表面基材の一部が残ってしまいます。
P系 Permanent P22/P16等
  • ほとんどの一般的な用途に使用できます。
  • 幅広い被着体に対応しています。
  • 粘着力、接着力ともに強く、貼り付け後に強力な永久接着力が得られます。
  • さまざまな表面基材と組み合わせた製品があります。
  • 豊富な生産実績と使用実績があり、品質安定性に優れています。
C系 Cold C58
  • P系粘着剤では硬化してしまうおそれがある低温環境下でも使用に耐えるよう設計された柔らかい粘着剤です。
  • 一般的に環境温度が30℃~-10℃間で使用します。ただし、貼り付けは常温下で行います。
  • 他の粘着剤と同様に、結露・結氷面への貼り付けはできません。結露・結氷面へラベルを貼り付けようとしても、氷(水)の層により粘着剤がはじかれてしまいます。
  • ポリオレフィン系の被写体にも使用可能です。
S系 Strong S13
  • 屈曲面や粗面、無極性の被着体に使用する粘着剤です。
  • 試験管などの直径が小さい曲面に貼り付ける場合、表面基材がまっすぐに戻ろうとする反発力によりラベル端部が浮いてくる可能性があるため、その反発力より強い粘着力をもつS系粘着剤を使用します。
  • ラベルと被着体を面ではなく数多くの点で接着する粗面にも、S系粘着剤を適用します。
  • 粘着剤は極性基を多く含み、電化の偏りのある物質に非常に接着しやすい性質があります。しかし、電気的に安定しているポリオレフィンなどは無極性となり接着が困難なためS系のような柔らかい粘着剤を使用し、物理的な力で接着します。
【再剥離タイプ】
一度だけ剥がせるタイプです。被着体への糊残りやラベルの破壊は起こりません。ラベルを剥がすと、表面基材がカールし、粘着力も落ちるため、再度貼り付けることはできません。選定方法のポイントは、被着体を痛めない範囲で最も強い粘着剤を選び、ラベルの脱落を防止することです。
F系  Facile F80等
  • 再剥離粘着剤のなかで最も粘着力の強いタイプです。
  • 被着体の表面強度が高い金属や樹脂製品に使用します。
  • 粘着強度が高いため、被着体表面の平滑度が低いものにも最適です。
F60等
  • 再剥離粘着剤のなかで中程度の粘着力を持ちます。
  • 高強度では不具合が発生する場合に使用します。
  • 高強度と同様に、剥がす時に破損のおそれがない表面がしっかりした被着体に使用します。
【再剥離・再貼付タイプ】
きれいにラベルを剥がせて、しかも再度貼り付けることが可能なタイプです。
F系 Facile F21/F11等
  • 粘着力の強さにより「F21」と「F11」を用意しています。
  • 被着体による粘着力の差、貼り付け後の粘着力の経時増加、再剥離の速度による粘着力の変化などが少なく、ラベルをきれいに剥がすことができます。またラベルを軽く押さえるだけで、しっかりと貼り付けることができます。
  • 品質安定性に優れているため、ラべラ-でも使用できます。

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